トリップアドバイザー登録で飲食店のインバウンド集客を強化する方法

公開日:2025.08.08 更新日:2025.08.08
訪日外国人観光客の増加に伴い、多言語対応や口コミ管理が飲食店の集客戦略において欠かせない要素となっています。なかでも「Tripadvisor(トリップアドバイザー)」は世界中の旅行者が利用する口コミサイトとして、店舗の魅力を海外ユーザーに届ける強力なツールです。この記事では、トリップアドバイザーへの無料登録方法から、実際に集客効果を高めるための運用のポイントまで、飲食店向けにわかりやすく解説します。
トリップアドバイザーとは

https://www.tripadvisor.jp/ より引用
世界中の旅行者が利用する口コミサイトの特徴
トリップアドバイザーは、世界49か国・28言語で展開されているグローバルな口コミサイトです。旅行者がホテルやレストラン、観光地などの情報を検索・比較し、実際に体験した内容を口コミとして投稿できる仕組みが特徴です。 飲食店にとってこのサイトの魅力は、外国人旅行者の予約・来店のきっかけになるという点です。特に日本語以外の検索からも情報にたどり着けるため、英語・中国語・韓国語など多言語対応の重要性が増しています。 口コミサイトといえばGoogleマップや食べログなどもありますが、トリップアドバイザーは訪日観光客の利用比率が圧倒的に高いことが特長です。以下に主要口コミサイトの特性を表で比較します。
サイト名 | 主な利用者層 | 多言語対応 | 予約導線 | 口コミ信頼性 |
---|---|---|---|---|
Tripadvisor | 海外旅行者・観光客 | ◎(28言語) | ◯(外部連携) | ◎(観光分野で定評) |
Google マップ | 国内外問わず一般ユーザー | △(自動翻訳) | ◯ | ◯ |
食べログ | 日本人ユーザー中心 | × | ◎(ネット予約) | ◎ |
海外観光客の集客に強いトリップアドバイザーは、飲食店がインバウンド市場を取り込むうえで欠かせないツールのひとつと言えます。
トリップアドバイザーの登録方法と流れ
オーナー登録から情報入力までの手順
トリップアドバイザーへの登録は、基本的に無料で行えます。初めての方でも迷わず進められるよう、以下に登録の基本ステップを紹介します。
1. オーナー登録ページにアクセス
- 公式サイト(https://www.tripadvisor.jp/Owners)にアクセス
- 「ビジネスを登録」ボタンをクリック
- メールアドレスでアカウント作成、もしくはGoogleアカウントでログイン
2. 店舗情報を入力
- 店舗名、住所、電話番号、ジャンルなどを入力
- 必要に応じて 営業時間や予約方法 も記載
- メニューや提供料理の説明も外国語で入れると効果的
3. 写真の登録
- 外観、店内、料理の写真などをアップロード
- 視覚的に魅力を伝える写真は、訪問意欲を高める鍵
4. 認証を受ける
- 登録内容に誤りがないか確認
- トリップアドバイザー側で審査を行い、数日以内に承認通知が届く
5. オーナー管理画面の利用開始
- 口コミへの返信
- 掲載情報の更新・修正
- 写真の追加
- 広告出稿(有料機能)
登録後すぐに情報発信ができるようになるため、外国人観光客向けの集客施策をすぐにスタートできます。 また、既に掲載されている店舗であっても、オーナー認証を行うことで管理権限を取得し、ページ内容を最適化できます。 「無料登録」「オーナー登録」「情報入力」など、ステップが複数ある上に順番が重要なので、図解によるナビゲーション補助が有効です。
トリップアドバイザーを活用した効果的な集客方法
写真・口コミ・予約導線の工夫
トリップアドバイザーは、見られるだけのサイトではなく、来店を後押しする強力なツールです。店舗情報を登録した後は、集客に繋げる導線づくりがカギとなります。
写真の工夫
旅行者にとって、写真は重要な判断材料です。特に以下の写真が効果的です。
- 店舗外観と店内の雰囲気が伝わる写真
- メニューの代表的な料理をわかりやすく撮影した写真
- スタッフが接客している様子や調理風景などの「人が写っている写真」
口コミより先に目に入るのが写真です。自然光のある時間帯で撮影するなど、クオリティにも配慮しましょう。
口コミの促進と対応
口コミは来店前の信頼形成に大きく貢献します。以下のような対応が集客効果を高めます。
- 来店後に「口コミを書いていただけると嬉しいです」と伝える
- 良い口コミへのお礼コメントを投稿
- 悪い口コミにも真摯に返信し、改善姿勢を見せる
口コミ件数が多い=信頼されている店と見られやすいため、投稿を自然に促す仕組みがあると効果的です。
予約や問い合わせへの導線整備
外国人観光客が不安なく予約できるよう、以下の導線を整備しましょう。
- 店舗ウェブサイトや予約ページへのリンクを明記
- Google翻訳などを活用し、多言語対応ページを作成
- 電話番号に国番号(+81)を記載
加えて、WhatsApp や Instagram のDM、LINE公式アカウントなど、ユーザーに合わせたチャネルも活用することで、予約の取りこぼしを防げます。
トリップアドバイザーを活用するメリット
他媒体との違い・無料で得られる価値
飲食店にとって、トリップアドバイザーの活用は、無料で得られるインバウンド集客ツールとして非常に優秀です。国内のグルメサイトとは異なる特性と、他にはない機能を理解することで、その効果を最大限に活かせます。
トリップアドバイザーと国内サイトとの比較
比較項目 | トリップアドバイザー | 国内グルメサイト(例:食べログ) |
---|---|---|
対象ユーザー | 世界中の旅行者 | 国内ユーザーが中心 |
表示言語 | 英語、中国語、韓国語など多言語対応 | 日本語中心、外国語対応は一部のみ |
登録・掲載費用 | 無料で店舗情報の登録・編集が可能 | 基本掲載は無料だが、PRや上位表示は有料が多い |
口コミの信頼度 | 旅行者目線のリアルな口コミが多く信頼されやすい | グルメ志向の高いレビューが中心 |
旅行中の利用状況 | 海外旅行者が現在地から近い店を検索しやすい | 旅行者向けではなく、地元ユーザーの検索が中心 |
トリップアドバイザーは多言語表示により、訪日外国人にとって最も使いやすいグルメ・観光情報サイトのひとつとされています。
無料で得られる主な価値
- 世界中のユーザーに対し、店舗情報を多言語で表示できる
- Google検索とも連携し、自然検索での露出が高まる
- 自店を保存リストに追加してくれるユーザーが増えると、予約・来店率が上がりやすくなる
- 口コミが蓄積されることで、信頼性・認知度の向上に直結
- 自社サイトがなくても、掲載ページが店舗の代替LPになる
飲食店側からすると、広告費ゼロで世界中の見込み顧客にアクセスできる環境が手に入るという点で、非常に費用対効果の高いサービスです。
外国人観光客対応で失敗しないポイント
言語・文化配慮・コミュニケーション術
トリップアドバイザーに登録するだけでは、外国人観光客の来店満足度は高まりません。実際の店舗での応対においても、言語や文化への理解、スムーズなコミュニケーションが重要になります。
店舗側で押さえるべき配慮ポイント
以下のような項目を事前に準備しておくことで、トラブル回避と満足度向上に繋がります。
- 英語・中国語・韓国語などの多言語メニューを用意する
- 宗教やアレルギーへの配慮を表示(ベジタリアン、ハラールなど)
- 写真付きメニューや番号オーダーで言葉が通じなくても選びやすく
- 支払い方法(カード、QR決済)の多様化に対応
- トリップアドバイザーの口コミで指摘された内容には、返信だけでなく現場改善にもつなげる
スタッフに求められる基本スキル
外国語を完璧に話す必要はありませんが、最低限の接客英語やジェスチャーを使えるだけで印象が大きく変わります。
- 簡単な英語フレーズ(例:「Thank you」「This way please」など)
- 笑顔とアイコンタクトによる非言語コミュニケーション
- わからない場合に対応をバトンタッチするオペレーションの徹底
また、スタッフが外国人対応に自信を持てるよう、簡単な研修やマニュアル整備を行うことも効果的です。
トリップアドバイザーへの活用と連携
実際の店舗体験が良ければ、その場で口コミを投稿してもらえるよう促すことも可能です。
- 「Tripadvisorにご意見いただけると嬉しいです」と案内する
- QRコード付きの案内カードを配布する
現場対応の良さは、口コミ内容や評価にも直結し、店舗の信頼度・可視性向上に貢献します。 これまで紹介してきたように、トリップアドバイザーへの無料登録から、正確な情報入力・写真の工夫まで、ひとつひとつの積み重ねが飲食店の信頼度と集客力を大きく左右します。とくにインバウンド集客が重要な今、こうした取り組みの有無が、世界中の旅行者に見つけられるかどうかを左右するといっても過言ではありません。
まとめ
トリップアドバイザーは、訪日外国人観光客との最初の接点となる集客ツールとして、飲食店にとって非常に重要な存在です。無料で登録できる上に、グローバルでの露出・信頼性・口コミ効果など、数多くのメリットが得られます。 ただ登録するだけではなく、情報の最適化・写真の工夫・レビューへの丁寧な対応など、地道な運用が成果に繋がります。