ナレッジパネルとGoogleビジネスプロフィールの違いを完全解説!オンラインプレゼンス向上の鍵

公開日:2025.07.11 更新日:2025.07.11
Googleで社名・ブランド検索をするとGBPのようなサマリー情報を表示させたパネルが出てきた経験はないでしょうか?
一見するとGoogleビジネスプロフィールに見えるのですが、表示されている情報が異なります。
ナレッジパネルはGoogleが保有するナレッジグラフから情報を自動抽出し、ブランドや組織の信頼性を一目で示す看板のような役割を果たします。対してGoogleビジネスプロフィールは店舗オーナー自身が営業時間や写真、クチコミを管理できるため、ユーザーが「行ってみよう」「電話してみよう」と行動を起こす最終ステップを後押しします。
この記事を読み進めることで、検索結果の目立つ場所を自社の情報でしっかりと埋めていくための具体的な方法がわかります。
オンライン上での存在感が高まれば、広告に頼らずとも、信頼や売上を少しずつ積み上げていくことができます。
このあと詳しく解説するナレッジパネルとGoogleビジネスプロフィールの違い・活用ポイントを、ぜひお役立てください。
ナレッジパネルとGoogleビジネスプロフィールの違いについて
ナレッジパネルは、Google検索結果の中でも目立つ位置に表示される、非常に視認性の高い情報枠です。企業ロゴや評価、連絡先などがまとめて表示され、ユーザーの目に真っ先に入りやすいのが特徴です。ある調査では、パネルがあるだけで公式サイトへのクリック率が2倍以上になったというデータもあり、信頼感の向上にもつながることがわかっています。
特にモバイルでは、検索画面の上部に大きく表示されるため、ロゴや評価、ボタンなどの「ファーストビュー」を整えることが大切です。また、競合他社の情報が同じパネル内に表示されることもあるため、自社情報の更新やGoogleビジネスプロフィールの管理を定期的に行うことで、情報の精度と鮮度を保つことが重要です。
ナレッジパネルは、言わば“デジタル名刺”。しっかり整えておくことで、検索された瞬間からユーザーの信頼を得るチャンスが広がります。
ナレッジパネルはユーザーが知りたいであろう情報のデータを抽出して表示しています。
例えば【コストコ】で検索すると、このようなナレッジパネルが表示されます。
・株価
・設立
・本部所在地
・CEO
・創設者
・SNSリンク先
詳しく検索しなくてもユーザーが知りたい情報を一目で見ることができます。
ナレッジパネル内の情報はGoogleが自動で生成される情報なので表示項目などを調整することができないことも特徴です。
では、【コストコ 川崎】で検索した場合はどうでしょうか?
この検索KWだとナレッジパネルではなくGoogleビジネスプロフィールが表示されました。
・ビジネスプロフィール
・写真
・ウェブサイト
・経路案内
・クチコミ
・サービスオプション
・所在地
・営業時間
・電話番号
・質問と回答
・混雑する時間帯
表示される項目もナレッジパネルより多く、より詳細な情報が表示されました。
ナレッジパネルはナレッジグラフと呼ばれる5,000億を超える莫大な情報のデータから抽出されています。
ナレッジパネルと異なり、表示される情報もオーナー側で設定することが可能です。
このように、会社・ブランドについて詳細を知りたいと思われるユーザーにはナレッジパネルが、店舗自体を探しているor行こうとしていると思われるユーザーにはGoogleビジネスプロフィールが表示されます。
ユーザーの検索KWによってGoogleのアルゴリズムでどちらを出すか判断しています。
このようなことから、会社名・ブランド名で検索すると【ナレッジパネル】
店舗名で検索すると【 Googleビジネスプロフィール】が表示されることが多いです。
ナレッジパネルとGoogleビジネスプロフィールの役割の理解
ナレッジパネルはブランドの信頼や権威を伝える役割があり、Googleビジネスプロフィール(GBP)は地図と連動して来店や問い合わせを促すローカルSEOの要です。
ナレッジパネルの最適化には構造化データの整備やデジタルPR、権威性、専門性を高めるコンテンツが重要。一方GBPでは、正確な住所・電話情報の管理やクチコミ対応、写真投稿でのエンゲージメント向上がポイントです。
両者を組み合わせた企業では、指名検索数やルート案内数、売上や来店数が大きく伸びており、複合的な対策が投資効果を高めます。成功の鍵は公式サイトや構造化データを情報の源泉として、ブランド認知から行動促進まで一貫した情報管理を続けることです。
自社の状況を確認し、情報の一貫性を保つ運用を始めましょう。ナレッジパネルとGBPを両輪で活用し、検索結果を強力な資産に育てることが成功への近道です。
ナレッジパネルの種類(ローカル、ブランド/企業、パーソナル)
Googleのナレッジパネルには、「ローカル」「ブランド・企業」「パーソナル」の3タイプがあり、それぞれ役割や表示条件が異なります。
たとえば、実店舗向けのローカルパネルは、地図や営業時間、レビューなどが表示され、来店を後押しする情報が中心です。B2Cの店舗ビジネスには特に重要で、Googleビジネスプロフィールの情報更新がカギとなります。
一方、ブランド/企業パネルは、全国規模やグローバル展開の企業向け。ロゴや株価、公式サイト、製品情報などが並び、ブランドの信頼感や世界観を伝える場として活用されます。構造化データやWikipediaの情報整備がポイントです。
個人向けのパーソナルパネルは、経営者や著名人などが対象で、略歴や著書、SNSなどを通じて専門性や人柄を伝えることができます。
どのタイプに注力すべきかは、ビジネスモデル次第。自社名や代表者名を検索して出てくる情報を観察することで、最適な方向性が見えてきます。
ナレッジパネルを整えることで、検索結果からの信頼・クリック・来店をしっかり引き寄せられるようになります。
ナレッジパネルを表示させる方法について
ナレッジパネルは、Googleが自動で作成する情報パネルですが、すべてのビジネスに表示されるわけではありません。
一定の条件を満たす必要があり、これまでは大企業が中心でしたが、最近は中小企業でも表示されるケースが少しずつ増えています。
すぐに表示は難しいかもしれませんが長期的にコツコツ対策していきましょう。
①Googleビジネスプロフィールの情報を充実させる
ナレッジパネルとGoogleビジネスプロフィール(GBP)は連携しており、GBPに入力した情報がナレッジパネルにも反映されることがあります。特に営業時間や写真、カテゴリなどは、正しく入力・更新することで検索結果の見え方にも大きく影響します。
GBPの情報は、Google内部で正規化され、ナレッジグラフを経由してナレッジパネルに表示される仕組みになっており、営業時間のような軽微な修正は1~2時間で反映されることが多い一方で、写真の差し替えなどは数日かかるケースもあります。こうした遅延を避けるためには、住所や電話番号の表記ゆれをなくすことや、公式サイトとの整合性を保つことが重要です。
また、Googleビジネスプロフィールを活用することで、MEO(マップエンジン最適化)にもつながり、検索からの集客力が高まります。表示される情報が整理されていれば、ユーザーの信頼も得やすくなり、クリック率や来店率アップにもつながります。
そのため、Googleビジネスプロフィールは必ず登録し、定期的に情報を見直す運用をおすすめします。
②公式サイトのコンテンツを充実させる
ナレッジパネルはGoogleがウェブ上の情報をもとに自動生成しているため、公式サイトの内容充実が非常に重要です。会社の歴史やサービス内容、所在地、連絡先、スタッフ紹介などを訪問者にわかりやすく丁寧に掲載しましょう。特に写真や動画、ブログ記事など豊富なコンテンツは、Googleに「実態のある信頼できる企業」と認識されやすくなります。また、よくある質問(FAQ)やお客様の声を充実させることも大切です。
公式サイトはGoogleにとって“一次情報源”として扱われるため、ナレッジパネルを狙うならエンティティ(企業や店舗)の基本情報ページを徹底的に設計することが欠かせません。ページタイトルには「会社名|正式名称」を含め、検索エンジンが別名を紐づけやすい構成にします。住所・電話番号・創業年などの基本情報はテキストで明示し、写真に埋め込むだけは避けましょう。沿革やミッション、受賞歴などの信頼性を高める情報も同ページに配置し、Googleからの評価を高めます。
さらに、頻繁に情報を更新し最新の状況を反映させることでGoogleのクロール頻度が上がり、ナレッジパネルへの反映がスムーズになります。ナビゲーション面では、基本情報ページに社内の重要コンテンツ(採用情報、サービス紹介、プレスリリース)から内部リンクを集めてサイト構造の中心に据えることが効果的です。
③Google Search Consoleに登録する
Google Search Consoleは、自社公式サイトがGoogle検索にどのように表示されているかを確認し、サイトの健康状態を管理できる無料のツールです。登録することで、GoogleのクローラーがHPの情報を速やかに収集し、インデックス状況やクロール状況をリアルタイムでチェックできます。ページのエラーや重複コンテンツ、モバイルフレンドリーの問題、ペナルティの有無などSEOに影響する様々な要素を把握できるため、問題があればすぐに発見して対応が可能です。
また、被リンクや検索キーワードのデータも確認できるので、ナレッジパネルの認知度アップにも役立ちます。さらに、Google Search Consoleを通じて「サイトマップ」の送信や「URL検査」機能を使い、新しいページや更新ページをGoogleに速やかに認識してもらうことができ、検索結果への情報反映が早まるメリットがあります。
④構造化データを公式サイトに埋め込む
構造化データを公式サイトに埋め込むことで、Googleが企業情報などのデータをクローリングしやすくなります。
SEO施策の観点では、公式サイトにSchema.orgのJSON-LDを埋め込むことがグラフとの整合性を高める近道です。
Organizationスキーマであれば
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "Organization",
"name": "◯◯株式会社",
"url": "https://example.co.jp",
"logo": "https://example.co.jp/logo.png"
}
</script>
のように記述し、グラフが参照するキーとなるプロパティ(name、url、sameAs、founder など)を欠かさず入力します。
やや難しい記述が必要なので、公式サイト管理会社へこちらの記事の内容を伝え、追加してもらいましょう。
実装する際に気をつけたいのが、構造化データの表記ゆれやフォーマットのミスです。
たとえば「㈱◯◯」と「株式会社◯◯」が混在していると、Googleが別の会社として認識してしまい、ナレッジパネルが正しく表示されなかったり、複数のパネルに分かれてしまうことがあります。
構造化データ(JSON-LD)を公開する前には、Google Search Consoleの「リッチリザルトテスト」でエラーがないかを確認し、主要なページで「name」「url」「logo」などの情報が統一されているかもしっかりチェックしておきましょう。
ナレッジグラフは、一度間違った情報を覚えてしまうと、世界中の検索結果にそのまま広がってしまうことがあります。
たとえば、引っ越し後に旧住所のまま放置していたことで、地図や経路案内が誤表示されてしまい、来店数が落ち込んだ…という事例も報告されています。
こうしたリスクを防ぐには、ナレッジパネルの情報を定期的(月1回など)にチェックし、変化を自動で検知できるツールやスクリプトを活用するのがおすすめです。
あわせて、
②Google Search Consoleでの再インデックス申請
③Googleビジネスプロフィール(GBP)の情報更新
といったフローを整えておくことで、誤情報が広がる前にしっかり対応できます。
⑤E-E-A-Tの強化でブランド認知を高める
ナレッジパネルが表示されている企業を見ると、世の中に広く知られている、認知度の高い企業が多い傾向にあります。
これは、Googleが「その企業や人物、ブランドは実在し、信頼できる」と認識している証拠ともいえます。
たとえば、Wikipediaへの掲載や、公式サイト・Wikidataでの情報整備などが、それを裏付ける材料になります。
また、Googleの検索品質評価では「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)」が重要な評価基準とされており、ナレッジパネルの表示や情報の充実度にも大きく影響します。
そのため、ナレッジパネルの表示を目指す場合は、E-E-A-Tの4つの要素を意識して高めていくことが重要です。
経験は、現場で撮った写真や実際のユーザー投稿など、リアルな情報が効果的です。専門性は資格や受賞歴をデータで示すことで信頼がアップします。権威性は、第三者からの引用や評価が評価され、ブランドの存在感を強めます。信頼性は、正確な情報管理と低評価レビューへの素早い対応が大事です。
これらをバランスよく強化すると、ナレッジパネルの表示率が上がり、クリックや予約の増加につながります。具体的には、写真の更新、資格情報の掲載、業界からの引用、そしてレビュー管理を計画的に行うのがおすすめです。
ナレッジパネルが表示されたら認証を!
ナレッジパネルが表示されるようになったら、ナレッジパネルの認証を受けるようにしましょう。
もし間違った情報を載せられてしまった場合でも修正が可能になります。
ナレッジパネルを認証するメリット
・不正確な情報を素早く訂正できる
・第三者による誤登録・乗っ取りリスクを回避
・ナレッジパネルに「あなたが確認済みの所有者」として表示される(透明性の向上)
ナレッジパネルを認証する方法
②パネル内の右下、または下部に表示される「このパネルの所有者ですか?」をクリック
※一部では「情報の修正を提案」が出ることもあります
③Googleアカウントでログインし、公式サイト・SNS・YouTubeなどと照合
④認証に成功すれば、Googleの「Knowledge Panel Manager」画面で情報管理が可能に
まとめ
ナレッジパネルを表示されるようにするには上記のようにやや難易度が高いです。
ナレッジパネルとGoogleビジネスプロフィールはそれぞれ役割が異なり、検索結果における自社の信頼性と行動喚起の両面を担うため、どちらも並行して対策していくことが理想的です。
ただし、ローカルビジネスにおいては、Googleビジネスプロフィールをしっかり活用・最適化する方が、集客や成果に直結する近道と言えるでしょう。
Googleビジネスプロフィールは登録自体は簡単にできるのでまずはアカウントを作成してみてはいかがでしょうか?
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